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ベトナムに会社を作ったその訳
はじめまして、株式会社ウィザードの大森と申します。 ベトナムでもソフトウェア開発の会社を経営している関係から、オフショア開発に 関する記事を書いて欲しいと頼まれました。 大したことは書けませんが、これからしばらくお付き合いいただければ幸いです。 よろしくお願い致します。 よく頂く質問に、「なぜベトナムでオフショア開発の会社を立ち上げようと思った のか」というものがあります。 何回かに分けて、その理由を書いてみたいと思います。 といっても緻密な計算や、 将来の予測があったわけではないので、軽く聞き流して頂ければと思います。 最初に興味を持ったのは2年ほど前でした。 その頃読んだ記事で、「中国オフショ アの次に、これからはベトナムだ」という内容のものと、「ベトナム人の気質はと ても日本人に近く、しかも勤勉で一緒に仕事がしやすい」という内容のものがあり ました。 その頃は「ふ~ん」くらいの興味を持っただけでした。 本格的に興味を持ち始めたのは、昨年、2006年の夏頃からです。 ベトナム進 出に関するセミナーなどの数も徐々に増えてきて、そういった案内などをよく目に するようになってきた頃です。 そういったセミナーにいくつか参加してみて、なにを考えたのかベトナムなら英語 が通じると思いこみました。(これは100%間違いではないのですが、後々そん なに甘くないということがわかります) たまたま自分が英語を使えるので、「これはいい!」と思いこんだのです。 というのは、皆さんもご存じの通り、やはりシステム開発では、顧客・SE・プロ グラマ間のコミュニケーションが非常に重要な要素となります。 通常時はともかく、なにか問題があったり特に急いでいるような時に、相手の日本 語の能力レベルに依存するコミュニケーションか、間に通訳を入れての間接的なコ ミュニケーションのみで、本当にうまくいくのだろうか、と疑問に思っていたので す。 でも、相手が母国語と日本語の他に英語を流暢に話せるのなら、最後は英語でコミュ ニケーションがとれるのではないか、そう思ったのです。 その後、ベトナムに視察に行く頃までには、ベトナムのほとんどの人は英語を話せ ないということがわかりました。 実際には、理系の大学を卒業してIT業界に入っ てくるようなベトナムではエリートクラスの人達でも、一般的には「大卒の日本人 くらい」にはしゃべれる、というレベルです。 空港やホテルでは英語が通じます が、そこでも日常会話まで問題なく出来る人は限られる、という点でも日本と同等 レベルです。 ベトナム人はみんな英語を話せるというのは結局は勘違いだったわけですが、今思 い出してみても、この勘違いがベトナム進出を決める上での一番の原動力だったと 思います(笑) もちろん日本語や英語の上手な技術者が全くいないわけではありませんが、そういっ た技術者のみを選ぶという時点で、採用できる技術者の幅が少し狭まってしまうこ とも事実です。 長くなってきたので次回に続きます。
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