外国語と文化について

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こんにちは、株式会社ウィザードの大森です。

ベトナムで仕事をするようになって、外国語と文化について少し考えさせられたことが
あったので書いてみたいと思います。

ちなみにここで出てくる外国語は、外国人にとっての日本語の話です。

きっかけは、社外の通訳の人と会話をしたときのことなのですが、その話の前に
弊社のベトナム人の通訳のことをまずお話ししたいと思います。
彼女はまだ若い社員なのですが、日本語の資格も1級を取得している非常に
優秀な社員です。

彼女とはかなり難しいレベルの話まで、問題なく日本語のみで会話をすることが
出来ます。

もちろん、どんな話題でも日本人と話すときと全く同じというわけにはいきませんが、
普段の仕事・日常の会話では、特にこちらが意識してゆっくり話さなくてはいけない、
などと気を使うことは、ほとんどありません。

でも彼女と話をしていて、こちらが「外国人と話をしている」という気をあまり
使わなくてよいのは、彼女の語学力がただ優れているというだけではなく、
日本の文化をよく理解しているからだと思うようになりました。


それは社外の通訳の人と話をしていたときのことです。 彼女の日本語の語学力も、
うちの社員と変わらないレベルだと思っていました。

でも、とても「外国の人と話をしている」感を強く感じていたのです。

それは、彼女がYes/Noをとてもはっきりと断定して言う、また自分の意見を強く主張する、
というところから来ていた違和感でした。

こう言うと誤解されてしまうかも知れませんね。 うちの社員もきちんと
Yes/Noは伝えますし、自分の意見も主張します。 でも、そのときの言い方が、
とても日本人らしいのです。

例えば、その社外の通訳の方は、とてもハッキリと「○○です!」「××ではありません!」
「それは違います!」と言います。
どちらかと言うと、しゃべっている言葉は日本語ですが、内容は非常に英語的だと感じました。

それに対して、うちの社員は、「○○ではありませんか?」
「これは××ではないのではないかと思うのですが」「それは多分違うと思います」という
ような言い方をするのです。

言っている内容はどちらも同じですが、あきらかに答えがわかっているようなときでも、
あまり日本では、特に年下の女性が年上の男性に対して、断定してものを言う文化はありません。

いい・悪いは別として、少し遠回しな言い方をするのが、日本の文化なのだと再認識をしました。


以前、どこかで読んだのですが、日本で働いている韓国人の方が、部下に仕事上の命令を
「○○しなさい!」と、文字通り命令形で言ったら、とても反感を買ったという
話がありました。

日本語に命令形はあるが、実際には業務上の命令をするときでも
「今日中に○○出来る?」とか「○○お願いしたいんだけど」などと言うのが、
最初はわからなかった、と言っていました。


真の語学力というのは、学問としての語学だけでは足りず、文化まで学ばなくてはならないのだと
感じました。

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